Japanese
English
実践講座 論文に多用される多変量解析法・4
特殊な臨床データの扱い
How to fit models to clinical data
奥田 千恵子
1
Chieko Okuda
1
1横浜薬科大学医療統計学
1Section of Medical Statistics, Yokohama College of Pharmacy
キーワード:
変数間の相関
,
経時的測定
,
生存時間分析
,
モデル構築
Keyword:
変数間の相関
,
経時的測定
,
生存時間分析
,
モデル構築
pp.861-866
発行日 2015年9月10日
Published Date 2015/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552200359
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
臨床データの特殊性
臨床研究のデータは,一般的な統計解析法で求められるさまざまな前提条件から逸脱していることが少なくない.
連続量データを扱う線形回帰分析や分散分析(analysis of variance;ANOVA)は,母集団が正規分布に従うことを前提としており,パラメトリック検定法(parametric test)と総称されている.正規性に加えて,等分散性および独立性が条件となっている.正規性に関しては,データ数がある程度多ければ頑健性がある(前提条件に合わないデータでも検定結果にあまり影響しない)とされており,厳密な確認を要求されることは少ない.等分散性の仮定から有意にかけ離れている場合はデータ変換(対数や平方根をとる)によって対処できる場合が多い1).
Copyright © 2015, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.