Japanese
English
特集 新生児リハビリテーション—NICUからの取り組み
NICUの現状
Current status of neonatal intensive care unit in Japan
小林 正久
1
Masahisa Kobayashi
1
1東京慈恵会医科大学小児科
1Department of Pediatrics, The Jikei University School of Medicine
キーワード:
NICU
,
超低出生体重児
,
脳室周囲白質軟化症
,
新生児低酸素性虚血性脳症
,
早期療育
Keyword:
NICU
,
超低出生体重児
,
脳室周囲白質軟化症
,
新生児低酸素性虚血性脳症
,
早期療育
pp.13-17
発行日 2015年1月10日
Published Date 2015/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552200102
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はじめに
新生児集中治療室(neonatal intensive care unit;NICU)は,ハイリスク新生児を専門的に治療する診療部門である.入院患者は,低出生体重児,重症新生児仮死児,先天奇形児が多くを占める.低出生体重児,とりわけ出生体重1,500g未満の極低出生体重児(出生体重1,000g未満の超低出生体重児を含む)では,脳室周囲白質軟化症および新生児脳室内出血による脳障害が,重症新生児仮死児では低酸素性虚血性脳症による脳障害が,先天奇形児では中枢神経系の形成異常による脳障害や脊髄障害および先天性の関節拘縮などが神経学的障害の原因として問題となる.脳性麻痺と診断される児の多くはNICU入院歴をもち,療育の現場ではNICUとのかかわりは大きい.本章では,新生児期の脳障害を中心に,NICUでの現状について概説する.
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