Japanese
English
研究と報告
脳卒中片麻痺者の体幹機能が下衣操作に与える影響
The influence of trunk control on toileting in stroke patients with hemiplegia.
小池 祐士
1
,
澄川 幸志
1
,
小枝 周平
1
,
東 弘幸
2
,
福士 春香
3
,
辻 孝弘
3
,
原 長也
4
,
對馬 均
1
Yuji Koike
1
,
Koshi Sumigawa
1
,
Shuhei Koeda
1
,
Hiroyuki Azuma
2
,
Haruka Fukushi
3
,
Takahiro Tsuji
3
,
Chisaya Hara
4
,
Hitoshi Tsushima
1
1弘前大学大学院保健学研究科
2社会医療法人社団カレスサッポロ時計台記念病院
3医療法人ときわ会介護老人保健施設明生園
4医療法人ときわ会ときわ会病院
1Hirosaki University Graduate School of Health Sciences
2Tokeidai Memorial Hospital
3Geriatric Health Services Facilities, Meiseien
4Tokiwakai Hospital
キーワード:
脳卒中
,
排泄動作
,
下衣操作
,
体幹
Keyword:
脳卒中
,
排泄動作
,
下衣操作
,
体幹
pp.1177-1183
発行日 2014年12月10日
Published Date 2014/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552200083
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨:〔目的〕本研究の目的は,脳卒中片麻痺者の体幹機能と下衣操作能力との関連を明らかにすることである.〔方法〕対象者は脳卒中片麻痺者33名とし,下衣操作能力と体幹機能を調査した.体幹機能の評価には,臨床的体幹機能検査(Functional Assessment for Control of Trunk;FACT)を用い,その合計点および細項目の達成可否で評価した.分析方法は,対象者を下衣操作自立群(以下,自立群)と下衣操作非自立群(以下,非自立群)に分類し,体幹機能が与える影響について,2群間で比較した.〔結果〕FACT合計点は,非自立群に比べ自立群で有意に高い値を示した.また,FACTの細項目について検討した結果,非自立群に比べ自立群で可能な者が有意に多かった項目は,「片側の手で反対側の足首を握って戻る」,「両側臀部を持ち上げ左右に移動する」,「片側臀部を座面から3秒以上離す」,「両側足底面を床面から3秒以上離す」の4項目であった.〔結語〕体幹機能は下衣操作に影響を与えていることが明らかとなり,下衣操作障害の改善のために体幹機能も評価・訓練を実施する必要性が考えられた.また,下衣操作に必要となる体幹運動は,上部体幹と下部体幹を分離して行う運動である可能性が示唆された.
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.