Japanese
English
研究と報告
廃用性筋萎縮に対する筋伸張位短縮位交互固定法による筋力の維持―ラットによる実験的研究
The effect of reciprocal fixation to keep muscle strength secondary to joint immobilization in rats.
沖 貞明
1
,
積山 和加子
1
,
梅井 凡子
1
,
小野 武也
1
,
大塚 彰
1
Sadaaki Oki
1
,
Wakako Tsumiyama
1
,
Namiko Umei
1
,
Takeya Ono
1
,
Akira Otsuka
1
1県立広島大学保健福祉学部理学療法学科
1Department of Physical Therapy, Faculty of Health Sciences, Prefectural University of Hiroshima
キーワード:
ラット
,
骨格筋
,
萎縮
,
張力
Keyword:
ラット
,
骨格筋
,
萎縮
,
張力
pp.949-952
発行日 2013年10月10日
Published Date 2013/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552110275
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要旨:〔目的〕筋の伸張位保持と短縮位保持を交互に行わせる筋伸張位短縮位交互固定法による筋力の維持を明らかにすることを目的として実験的研究を行った.〔対象〕10週齢のWistar系雌ラット24匹を用い,6匹ずつ4群に分けた.その内訳は,右足関節を最大背屈位にギプス固定する背屈固定群,最大底屈位に固定する底屈固定群,最大背屈位と最大底屈位の固定を交互に繰り返す交互固定群,固定を施さないコントロール群とした.〔方法〕固定開始後4日目に,4群のラットのヒラメ筋と前脛骨筋を摘出し,マグヌス管内で電気刺激を行い,最大単収縮張力と最大強縮張力を測定した.その後,筋湿重量測定を施行し,筋湿重量をラットの体重で除した相対重量比を求めた.〔結果〕筋伸張位短縮位交互固定法によってヒラメ筋と前脛骨筋の筋萎縮の防止は可能であった.しかし,前脛骨筋の最大強縮張力においては,交互固定群はコントロール群に比較して小さな値を示す傾向が認められ,収縮張力の維持は十分ではなかった.〔結語〕筋伸張位短縮位交互固定法による筋力の維持には限界があり,さらなる手段の追加が必要と考えられた.
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