Japanese
English
研究と報告
筋伸張位短縮位交互固定法による廃用性筋萎縮の防止―ラットによる実験的研究
The effects of reciprocal fixation to prevent muscle atrophy secondary to joint immobilization in rats.
沖 貞明
1
,
服部 暁穂
1
,
小野 武也
1
,
大塚 彰
1
,
金井 秀作
1
,
長谷川 正哉
1
,
島谷 泰司
1
Sadaaki Oki
1
,
Akiho Hattori
1
,
Takeya Ono
1
,
Akira Otsuka
1
,
Shusaku Kanai
1
,
Masaki Hasegawa
1
,
Yasushi Shimatani
1
1県立広島大学保健福祉学部理学療法学科
1Department of Physical Therapy, Faculty of Health Sciences, Prefectural University of Hiroshima
キーワード:
ラット
,
骨格筋
,
萎縮
Keyword:
ラット
,
骨格筋
,
萎縮
pp.1049-1054
発行日 2009年11月10日
Published Date 2009/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101637
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要旨:〔目的〕筋を不動化させた時,短縮位の筋は急速に萎縮するが,伸張位の筋は萎縮しにくく,時には肥大すると報告されている.そこで,筋の伸張位保持と短縮位保持を交互に実施すれば,筋萎縮の防止が屈筋と伸筋に対して同時に行えるだろうと考えて実験的研究を行った.〔対象〕ラットの一側足関節において,最大底屈位に固定する群,最大背屈位に固定する群,最大背屈位(8時間)と最大底屈位(16時間)とを交互に繰り返す群,コントロール群の4群で検討した.〔方法〕実験開始4日後に屠殺し,ヒラメ筋と前脛骨筋の筋湿重量を測定した後に組織学的検討を行った.〔結果〕健側の筋湿重量に対する患側の筋湿重量の比,および筋線維短径の結果から,最大背屈位と最大底屈位とを交互に繰り返す群ではヒラメ筋と前脛骨筋の両筋で筋萎縮が生じていなかった.〔結語〕4日間ならば,最大背屈位と最大底屈位を交互に繰り返すことによって廃用性筋萎縮が防止できる.
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