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入門講座 廃用症候群
病態別にみる廃用症候群の特色―診療報酬に絡む問題を踏まえて
Disuse syndrome: clinical features according to morbidity and problems involved in a medical treatment fee.
八幡 徹太郎
1
Tetsutaro Yahata
1
1金沢大学附属病院リハビリテーション部
1Central Medical Section of Physical & Rehabilitation Medicine, Kanazawa University Hospital
キーワード:
廃用症候群
,
低活動
,
ADL低下
,
診療報酬
Keyword:
廃用症候群
,
低活動
,
ADL低下
,
診療報酬
pp.347-352
発行日 2013年4月10日
Published Date 2013/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552110081
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診療報酬上の廃用症候群の問題点
本邦のリハビリテーション医療現場では,「手術・疾患治療の安静に伴って機能的自立度評価法(Functional Independence Measure;FIM)115以下,Barthel Index(BI)85以下に低下したもの」に対し,「廃用症候群」の病名でリハビリテーション介入するシステムが利用できる.2006年度に廃用症候群に係る診療報酬規定が設けられて以降,これに対しさまざまな批判があることも承知してはいるが,あえて,この規定のおかげで授かった恩恵を考えてみると,以下の2つが挙げられるのではないだろうか.
① 急性病態に伴う低活動状態〔日常生活動作(activities of daily living;ADL)低下〕のうち,疾患名がそのまま算定病名にならない患者に早期リハビリテーション介入がしやすくなったこと(内部障害の患者に多い).
② 「廃用症候群」という用語の医療現場への浸透を通じ,早期離床(長期臥床の弊害)の認識が診療科や職種の垣根を越えて浸透してきたこと(とくに外科・内科系への浸透).
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