Japanese
English
今月の主題 β2-ミクログロブリン-その多様な病因,病態と検査アプローチ
話題
MHCクラスⅠ抗原とシナプス可塑性
MHC class Ⅰ and synaptic plasticity
枝村 光浩
1
,
中原 大一郎
1
Mitsuhiro EDAMURA
1
,
Daiichiro NAKAHARA
1
1浜松医科大学総合人間科学講座心理学分野
キーワード:
MHCクラスⅠ抗原
,
ニューロン
,
シナプス可塑性
Keyword:
MHCクラスⅠ抗原
,
ニューロン
,
シナプス可塑性
pp.75-78
発行日 2011年1月15日
Published Date 2011/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542102519
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
1 . はじめに
主要組織適合遺伝子複合体(major histocompatibility complex;MHC)クラスⅠ抗原は重鎖(α1~α3)とβ2-ミクログロブリン(β2-m)の軽鎖で構成される(図1).MHCクラスⅠ抗原は,ほぼすべての体細胞表面に発現しているが,脳の神経細胞とグリア細胞には発現しないと考えられてきた.しかし最近になって,健常な脳細胞にも発現していることがわかり,MHCクラスⅠ抗原の新たな役割が注目されている.
本稿では,MHCクラスⅠ抗原が脳ではシナプス可塑性関連因子として働く可能性を紹介する.
Copyright © 2011, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.