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はじめに
2001年3月にモデル・コア・カリキュラムが示された.筆者の所属する東海大学医学部リハビリテーション学部門もそれに即応して卒前教育カリキュラムの整備を進めており,一部は2002年1月に開催された第13回リハ・カレントトピックス&レクチャーで石田が報告した.すなわちコア・カリキュラムの中でリハビリテーションと関連する項目を抽出して,到達目標に具体的な小項目を挙げ,それぞれについて5分程度のモデル講義を作成している.
一方,筆者に与えられたテーマは卒後教育であるが,この問題を包括的に論じるには,1)平成8年にリハビリテーション科が標榜科として新設された際に示された,診療科としての目標・対象・手段を踏まえて,2)卒後臨床研修の必修化,3)学会専門医制協議会の動向1)と,それに合わせた日本リハビリテーション医学会(以下,学会と略)認定制度の調整,4)学会の教育カリキュラムの改訂2),5)学会地方会組織の整備,6)学会主催の医師卒後研修会(時限特例措置により認定臨床医および専門医の審査で研修期間に置き換えることができる)や生涯教育研修会の内容と開催頻度,そして,7)学会が認定する研修施設の分布や専門医の充足度,などを述べる必要があるうえに,本誌で言及するのが適切か,という事項もある.
卒後教育は卒前教育の延長線上にあり,逆に卒前教育はその学生達の卒後に必要になることを考えてなされなければならない.コア・カリキュラムがそのような原則に立つもので,これから数年大きな改訂がないのならば,各項目の「説明できる」を「実践できる」に置き換えることにより卒後教育カリキュラムとなり,「指導できる」にすれば指導医の基準になるであろう.
そこで本稿では,われわれが抽出したコア・カリキュラムの項目と,作成した小項目を提示し(表1),今後の展開を述べる.なお上記の諸側面とリハビリテーション医学卒後教育との関連性については末尾に補足した.
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