特集 精神障害者のリハビリテーション
座談会/精神障害者のリハビリテーション
川関 和俊
1
,
畑中 若恵
2
,
伊野波 ヒデ子
3
,
鈴木 康三
4
,
助川 征雄
5
,
池原 毅和
6
1多摩総合精神保健福祉センター
2東京武蔵野病院・地域ケアウイングスペース21
3コミュニテイ・ケア・スペースめぐハウス
4藤沢市地域生活支援センター「おあしす」
5神奈川県立精神保健福祉センター
6東京アドヴォカシー法律事務所
pp.37-45
発行日 2002年1月10日
Published Date 2002/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109664
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川関(司会) 精神障害をもっている人が社会生活を送るためになされる援助は徐々に前進してきましたが,他の障害者に比べると大きく遅れをとっています.法律の整備面から見ますと,社会復帰施設が法定化されて10数年経ち,5~6年前からはもう一歩進んで,地域生活支援の方策を作っていくことが重視されるようになってきました.このような流れのなかで平成14年度からは,在宅福祉サービスについては市町村を中心に実施されます(表).
精神科の入院患者数は約33万人で,そのなかには長期入院患者も多く,20~30%は地域でのネットワークによる支援があれば退院可能な,いわゆる社会的入院の人たちです.国も「障害者プラン」として平成8年度から14年度までの7か年計画で社会復帰施設の拡充を図り,この間に入院患者を2~3万人減少させることを目標にしていたのですが,実際には7,000人ぐらいの減少にとどまっているようです.このように取り組みは徐々に進展してはいますが,まだまだ多くの課題があるのが現状です.
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