Japanese
English
特集 リハビリテーションの効果
慢性関節リウマチ
Rheumatoid Arthritis and EBM.
椿原 彰夫
1
Akio Tsubahara
1
1川崎医科大学リハビリテーション医学教室
1Department of Rehabilitation Medicine, Kawasaki Medical School
キーワード:
慢性関節リウマチ
,
EBM
,
運動療法
,
教育プログラム
Keyword:
慢性関節リウマチ
,
EBM
,
運動療法
,
教育プログラム
pp.817-822
発行日 2000年9月10日
Published Date 2000/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109309
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はじめに
リハビリテーションの治療効果を論じるに際して,欧米諸国ではevidence-based medicine(EBM)の重要性が強く提唱されている.事実,単関節の障害や問題点の少ない疾患では,その治療効果の検証はさほど困難なものではない1).しかしながら,慢性関節リウマチ(rheumatoid arthritis;RA)の場合には,種々の観点から必ずしも治療効果を実証することは容易でない.特に,障害が多問題的であり,かつ問題点相互間に関連する影響力が強く,進行性の疾患で治癒困難であることなどがEBMを難しくしている.
RAは有病率0.3~1.5%と比較的頻度の高い疾患であるために,確実に効果のある治療法への期待が大きいが2),現在行われている各種のリハビリテーション治療に関しては果たして有効性が確認されたと言えるかどうか疑問は少なくない.
本稿では,RAのリハビリテーション治療におけるEBMの諸問題を簡略に論じたうえで,各障害とリハビリテーション治療効果の関係についての報告の一端を紹介する.
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