Sweet Spot 映画に見るリハビリテーション
「ヴァージン・フライト」―女性障害者の性を描く新しさ
二通 諭
1
1千歳市立北進中学校
pp.1077
発行日 1999年11月10日
Published Date 1999/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109106
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障害者問題という言い方がある.問題があるなら解決されるべきだ.では,なにをもって問題が解決されたと言えるか.問題解決のイメージが提示されなければならない.
ゴツゴツした言い回しになったが,これが私の日頃から考えているテーマである.なかでも関心を持っているのが障害者の性へのアクセスのこと.問題解決の答を求めて,オランダのセックス・ボランティア団体“SAR”のメンバーにも会ってきた.そこには一つのイメージ(到達点)があった.
しかし,映画の中の障害者は現実の障害者と同じように苦闘している.「7月4日に生まれて」,「マイ・レフト・フット」,「ウォーターダンス」の男性障害者達は,性への熱い想いを,時にはセックスができない無念さとして,時には心だけでなく肉体も愛してもらいたいという高らかなる宣言として謳い上げる.
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