脳血管障害 True or False
着衣失行は右脳障害患者に多い?
小竹 伴照
1
,
才藤 栄一
1
1藤田保健衛生大学リハビリテーション医学教室
pp.997-998
発行日 1998年10月10日
Published Date 1998/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108785
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脳障害患者の着衣活動は重要なADLの一つでもあり,種々の研究がなされている.脳障害患者における着衣の障害に関する論文は19世紀後半からみられるが,着衣失行として記載したのは,おそらくBrain1)が最初であると思われる.しかし,Brainの報告は,構成失行や視空間認知などに関する記載にやや不十分な面があり,着衣失行の独立性の基盤は必ずしも十分とは言えないと思われる.
着衣失行は,日常の着衣動作の自動的で自然な能力が失われ,衣服の上下,表裏,左右などと自己身体の関係に混乱が起こり,衣服を身につけることができなくなる状態2)と解釈されるが,その独自性に関しては現在でもさまざまな見解がある.
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