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講座 作業療法の理論
3.作業療法における「生体力学的アプローチ」の理論と効用について
Applying Biomechanical Theory to Occupational Therapy.
古川 昭人
1
Akihito Furukawa
1
1熊本リハビリテーション学院作業療法学科
1Kumamoto School of Rehabilitation
キーワード:
生体力学的理論
,
作業療法治療特性
Keyword:
生体力学的理論
,
作業療法治療特性
pp.243-251
発行日 1998年3月10日
Published Date 1998/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108615
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はじめに
リハビリテーション医療の身体障害分野における主な治療体系として,発達的アプローチ,リハビリテーション的アプローチ,それに生体力学的アプローチがある.これらの治療体系は,人が生活に適応するために行う諸活動(行為)の制限に対し,その問題解決の手段として必要に応じて単一的に,また複合的に併用されて用いられる.
このうち生体力学的アプローチは,末梢運動器より派生する運動機能の問題に対して行われる治療体系である.作業療法(Occupational Therapy;OT)の分野においても作業分析あるいは活動分析のもとに,これまで多くの作業療法士が理論的・経験的に用いてきている.
近年,幾つかの作業療法理論と治療のモデルが紹介されてきているが,現在のところ「作業・活動」という治療媒体と,「障害」との治療適用およびその効果判定については明確に提示されてはいない.
今回,作業療法の治療特性と役割機能を紹介しながら,そのなかでの生体力学的アプローチの捉え方と実践方法の概要,ならびにその効用について述べてみたい.
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