巻頭言
リハビリテーションの治療に関する愚考
原田 孝
1
1東邦大学リハビリテーション医学研究室
pp.791
発行日 1997年9月10日
Published Date 1997/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108461
- 有料閲覧
- 文献概要
リハビリテーション医学は障害(者)を対象としていること,障害の捉え方を三相に分類していること,治療は代償的手段によることなどの特徴的側面を持っている,これはリハビリテーション医学のもつidentityの主要なものである.
医学の治療は薬物療法と手術的療法があって,これら以外の治療は多かれ少なかれリハビリテーションに関係しているものばかりである.現在ほど薬害が社会的問題として取り上げられてきたことはない.また,手術は生体の組織構造を変化させる.したがって,手術は患者さんが本来持っている合目的代償的生体反応を確実に上回る治療成績が要求されるのは当然である.
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.