Japanese
English
実践講座 住環境整備の実際
1.地域リハビリテーションにおける住環境整備の意義
Effects of House Remodeling and Technical Aids for the Home-bound Disabled in Community-based Rehalilitation.
伊藤 利之
1
Toshiyuki Ito
1
1横浜市総合リハビリテーションセンター
1Yokohama Rehabilitation Center
キーワード:
福祉機器
,
住宅改造
,
チームアプローチ
,
社会参加
,
経済振興
Keyword:
福祉機器
,
住宅改造
,
チームアプローチ
,
社会参加
,
経済振興
pp.57-61
発行日 1997年1月10日
Published Date 1997/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108284
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はじめに
われわれは地域・在宅リハビリテーション活動の大きな柱として「住環境整備事業」を展開しているが,ここでいう「住環境整備」とは単に住宅改造だけを想定したものではない.住環境とは住むための環境のすべてを視野にいれた用語と理解しており,ハード面だけをみても障害者個人との調和はもちろんのこと,自宅周辺の地域環境との調整を含んものと考えている.また,ソフト面についても機能的に日常生活ができるか否かという視点だけでなく,使い易さや好みなど,障害者本人や家族の生活スタイル,習慣,考え方などを考慮した調整が必須だと考えている.いうまでもなく,住環境整備事業では家屋改造などのハード面のサービスが主体であるが,障害者本人や介護者である家族との調整に十分な配慮ができなければ,投資効果は半減してしまうであろう.
表1に,横浜市における住環境整備事業の概要を示したが1),問題はハード面だけでなく,「制度の特徴」に記してあるソフト面をどのような形で提供し得るか,そのサービス・システムとサービス内容の充実度にあるといえよう.とりわけ,次項で述べるニーズの正確な把握とその整理,チームアプローチの実現,地域関係機関やそこで働く各職種の役割分担を明確にすることが重要である.
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