Japanese
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特集 装具療法再考
痙性と装具療法
Orthosis for the Patients with Spasticity.
穐山 富太郎
1
Tomitaro Akiyama
1
1長崎大学医療技術短期大学部
1The School of Allied Medical Sciences, Nagasaki University
キーワード:
痙縮
,
装具
,
splint
,
heel gait cast
Keyword:
痙縮
,
装具
,
splint
,
heel gait cast
pp.21-28
発行日 1997年1月10日
Published Date 1997/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108278
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はじめに
痙性麻痺に対する装具療法は,運動療法,cast療法,フェノールブロック,手術などによって,ある程度筋緊張を抑制した後実施するのが通常の方法である.
また,痙性麻痺における運動機能の発達や再獲得には,感覚―運動パターンの学習が必要であり,装具療法には基本的に運動療法の併用が重要である.手術前後の運動療法なくして手術効果をあげることができないように,装具のみでその効果を期待できない.装具療法とは運動療法との併用を意味する.
装具療法の有効性の判定は困難であるが,脳性麻痺児の成長過程で,装具の助けがなければ獲得できなかったであろう運動機能を装具療法によって獲得できることは事実である.痙性麻痺の運動機能改善は脳の可塑性に負うところが大と思われる.
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