書評
寺山和雄・広畑和志監修―標準整形外科学 第6版
越智 光夫
1
1島根医科大学整形外科学教室
pp.1025
発行日 1996年10月10日
Published Date 1996/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108230
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「外科」が男子医学生にとって燦然と光を発していた黄金の時代は去りつつある.師から弟子に技術を一つずつ直接教えていく徒弟制度にも似た体育系の持つ匂いを好まず,また肉体的にも自信が持てないという若者が増えている.緊急手術が入ればそのまま翌日の勤務に入っていかざるを得ず,肉体的にも確かにきつく,5時以降もプライベートの時間を確実に持てないことも好まれない原因かもしれない.「外科」の魅力,「整形外科」の魅力を学生に如何に教え,伝えるかが現在問われている.
1996年4月1日,寺山和雄・広畑和志両名誉教授監修,辻陽雄・石井清一両教授編集による『標準整形外科学』の改訂第6版が上梓された.初版発行から18年目である.この教科書が学生の整形外科学の教科書として確固たる位置を築いてきたのは精魂込めて育ててこられた執筆者の先生方のご努力の賜物である.
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