睡眠障害診療のあり方 内科医と睡眠専門医との連携を目指して
睡眠障害の臨床的意義を疫学データから探る
兼板 佳孝
1
1大分大学 医学部公衆衛生・疫学講座
キーワード:
うつ病
,
栄養調査
,
健康調査
,
公衆衛生
,
時間
,
睡眠障害
,
有病率
,
リスク
,
縦断研究
,
厚生労働省
,
生活習慣病
Keyword:
Depressive Disorder
,
Health Surveys
,
Longitudinal Studies
,
Nutrition Surveys
,
Risk
,
Public Health
,
Sleep Wake Disorders
,
Time
,
Prevalence
pp.215-219
発行日 2013年2月1日
Published Date 2013/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2013091484
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日本人の睡眠習慣や睡眠障害に関する疫学調査が盛んに報告されている.2011年の社会生活基本調査において,日本人の平均睡眠時間は,女性で7時間36分,男性で7時間49分であった.年齢階級別の平均睡眠時間は,男女共通して40歳代後半がもっとも短かった.夜間覚醒や早朝覚醒は加齢とともに増加する.不眠とうつ病は密接な関連が認められ,不眠が先行してからうつ症状が現れるケースもあれば,うつ症状がみられてから不眠が現れてくるケースも存在する.短い睡眠時間や不眠が,虚血性心疾患,肥満,糖代謝異常,高血圧,メタボリックシンドロームの発症と関連することが報告されている.今後は睡眠公衆衛生活動の発展が必要である.
©Nankodo Co., Ltd., 2013