Japanese
English
特集 障害児者の口腔機能とケア
片麻痺患者の口腔衛生指導
Oral Hygienic Care of Palsied Patient following Cerebral Apoplexy.
根橋 秀一郎
1
,
小泉 真一
1
,
武田 進
1
Shuichiro Nebashi
1
,
Shinichi Koizumi
1
,
Susumu Takeda
1
1JA 長野県厚生連リハビリテーションセンター鹿教湯病院歯科口腔外科
1Department of Dentistry and Oral Surgery, Rehabilitation Center Kakeyu Hospital, JA Nagano Koseiren
キーワード:
片麻痺
,
高次脳機能障害
,
嚥下障害
,
口腔衛生指導
Keyword:
片麻痺
,
高次脳機能障害
,
嚥下障害
,
口腔衛生指導
pp.779-783
発行日 1995年9月10日
Published Date 1995/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107938
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はじめに
近年,救命救急医療の進歩に伴い,脳卒中や心疾患の死亡率は低下してきた.以来,成人病,特に脳卒中後遺症患者の更生医療の必要性が叫ばれ,リハビリテーション医学が第三の医学として注目されている.当院は昭和31年(1956)に創立され,脳卒中センターおよびリハビリテーションセンターとして機能している.
当歯科を受診する患者は,リハビリテーションセンターという病院の特性上,脳血管障害を有する患者(脳卒中患者)が大半を占める(表1).脳卒中とは脳梗塞,脳出血,クモ膜下出血など脳血管に起因する脳の器質的障害の総称であり,その主症状は,運動障害,感覚障害,高次脳機能障害,自律神経障害などであるが,その他の症状も加わって多様な臨床像を呈する.
本稿では,各種障害をもつ脳卒中患者の口腔衛生指導について,その概要を述べる.特に高次脳機能障害をもつ患者の指導や1992年より発足した集学的嚥下障害治療班による嚥下障害患者の嚥下指導とその治療について詳述したい.
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