連載 精神保健福祉に関する支援とサービスの活用・第4回
障害者総合支援法によるサービス
今橋 久美子
1
Kumiko Imahashi
1
1国立障害者リハビリテーションセンター研究所
1Research Institute of National Rehabilitation Center for Persons with Disabilities
キーワード:
障害者総合支援法
,
障害福祉サービス
,
精神障害
Keyword:
障害者総合支援法
,
障害福祉サービス
,
精神障害
pp.1253-1257
発行日 2022年10月10日
Published Date 2022/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202647
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに—福祉サービスとは何か?
先天性あるいは後天性の傷病が原因で生活に何らかの支障を来した人は,個々の状況に応じて,必要な福祉サービスを利用することができる.福祉サービスには,入浴・排泄・食事などの介助,働くためのサポート,困りごとの相談,障害に関連する医療費の補助,補装具費の支給などがあり,それらを組み合わせて利用することも可能である.
これらの福祉サービスは,対象と目的により大きく3つに分けられる.1つ目が高齢者および加齢に伴う疾病のある人のための介護保険サービス,2つ目が障害者・児の自立生活実現のための障害者総合支援法によるサービス,3つ目が児童の健やかな成長のための児童福祉法によるサービスである.
どのような制度やサービスがあるのか,何が自分にあっているのか,本人や家族が自力で探して選択するのは困難であることが多い.そこで,介護保険サービスの場合は,介護支援専門員(ケアマネジャー)が,要介護者や要支援者の人の相談や心身の状況に応じるとともに,適切にサービスを受けられるよう,ケアプランの作成や市町村・サービス事業者・施設などとの連絡調整を行っている.一方,障害者総合支援法によるサービスの場合は,相談支援専門員がその役割を担い,障害のある人が自立した日常生活や社会生活を送ることができるよう,全般的な相談や連絡調整を行っている.
Copyright © 2022, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.