書評
井上 一 編―変形性関節症の診かたと治療
林 浩一郎
1
1筑波大学整形外科
pp.20
発行日 1995年1月10日
Published Date 1995/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107769
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高齢化社会を迎えて変形性関節症の重要性はますます高くなっている.運動器を扱う整形外科医は本症のスペシャリストでなければならないが,この分野も最近は日進月歩で,先端的知識を理解し,それを実地医療に役立てるのは容易ではない.そうした折から,この書は好適な時宜に広い要望に叶う内容を備えて発行されたと言えよう.岡出大学整形外科は一貫して,本症をその病理から追及して優れた論文を多数出しておられるが,その総力を挙げて作られた力作である.以下に内容を簡単に紹介する.
第1章・基礎の項は歴史,疫学,病態の3節からなるが,特に病態に17頁を使い,最新の研究成果を盛り込み,かつ図解によりわかりやすく解説してある.この部分が充実していることが,何よりこの書を類書と異なる重厚なものとしたと言えよう.
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