巻頭言
活気と困惑の「コメディカル教育戦国時代(?)」の真っ只中にあって
寺山 久美子
1
1東京都立医療技術短期大学
pp.817
発行日 1994年10月10日
Published Date 1994/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107703
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周知の如く,ここのところ看護,PT,OTの養成機関設立ラッシュである.看護では特に4年制大学の創設が凄い.PT,OTのほうも規模は小さいが同じ傾向にある.現在の4年制大学は計3校であるが,平成7年度には数校開設の予定であるし,さらに準備中のところが目白押しと聞く.PT,OTの場合は一方で,厚生省のゴールドプランによるマンパワー需給計画に沿って「量の確保」のための専修学校の増設も進んでいる.
「高齢社会化・少子化・高学歴化・看護婦の慢性的不足・リハビリテーションのニーズの増大」等という時代的背景を受けての現象ではある.「4年制大学の早期実現」は関係者の悲願であったし,専修学校の増設による「数の増加」も質の保証を伴うならば,患者・障害者にとって慶賀すべきことであると言える.但し,何事も「急増」となると,安定するまでには,そこに沢山の葛藤,争い,悩み,不安,等々を抱えることになる.今,まさにその時期の真っ只中,と自覚している.
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