Japanese
English
研究と報告
脳卒中の知識に関するテスト
Knowledge about Stroke Care for Family.
鈴木 英二
1
,
近藤 徹
1
,
佐々木 和人
2
,
坂西 建樹
2
,
松本 美保子
2
Eiji Suzuki
1
,
Tohru Kondo
1
,
Kazuhito Sasaki
2
,
Takeki Sakanishi
2
,
Mihoko Matsumoto
2
1埼玉医科大学リハビリテーション科
2七里病院リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation, Saitama Medical School
2Department of Rehabilitation, Nanasato Hospital
キーワード:
脳卒中リハビリテーション
,
家族評価
Keyword:
脳卒中リハビリテーション
,
家族評価
pp.681-684
発行日 1994年8月10日
Published Date 1994/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107671
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はじめに
脳卒中患者の家庭復帰に関与する因子について,さまざまな報告がなされてきている1-5).患者側の因子として,麻痺の程度,移動能力やADLの到達レベル,コミュニケーション,他の合併症の有無,意欲,高次脳機能障害,問題行動などとともに,受け入れ家族の因子として,キーパーソンの有無,介護の人手,病前の家族関係,経済状況,住宅環境,在宅医療サービスなどが指摘されている.
従来,病院でのリハビリテーションは,患者への医療的側面からのアプローチが主体であり,これは,医師,PT,OT,STなどの職種が担当する.社会的な支援,連携,介護,家庭生活面や,家屋改造への指導もリハビリテーション科の日常診療のなかで行われる項目である.しかし,家族による患者の障害の理解,心理的面も含めて患者が新たに家庭内でどういう立場をとるか6-8),また家庭生活での再発予防のための注意などは個別的に指導をする必要がある.内容は多岐に及び,もれなく行おうとすることはかなりの労力を要する.
今回,われわれは,脳卒中患者家族への脳卒中に関する知識の教育について,家族教育の基準を作成すること,家族の評価の一助とすること,家族の理解を深めることを目標に,脳卒中患者家族の脳卒中やそのリハビリテーションに関する知識のテストを作成し,信頼性を検定し,考察を加えた.
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