書評
蜂矢英彦 著―心の病と社会復帰
上田 敏
1
1帝京大学市原病院
pp.529
発行日 1994年6月10日
Published Date 1994/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107638
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この本の第一章は地下鉄の駅から著者が勤務する精神病院までの,花の豊かな遊歩道を5分ほど歩くという,映画の出だしのような軽快なテンポではじまる.そこですれちがう鈴木さん,山口さん,斉藤さん,高橋さん等々という,何人もの著者の知り合いがさりげなく紹介される.この人たちがみな開放病棟に入院中か,退院してアパートでひとり住いをしながら何らかの仕事に出勤していく,「心の病」からの立ち直りの過程にある人たちなのである.
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