巻頭言
リハビリテーション医と療育
北村 由紀子
1
1横浜市戸塚地域療育センター
pp.547
発行日 1993年7月10日
Published Date 1993/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107392
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1989年6月号の本欄で,横浜市総合リハビリテーションセンターの小池純子氏が,「早期療育に思うこと」というタイトルで,リハビリテーション医の資質には小児療育の分野で生かせるものがあることを論じている.当時私は現在の職場の開設準備室に在籍しており,自分がこれから療育の道に進もうと思っていた時期であったので,大いに勇気づけられ,励まされた.それから4年,夫に仕事中毒と言われながら,療育の仕事に没頭してきた.その中で最近感じていることを書いてみたいと思う.
一番目は,スタッフの不足である.当センターは,肢体不自由児通園施設と精神薄弱児通園施設,診療所,相談部門を持っている.肢体不自由関係はPT・OTを含めてほぼ十分なサービスがなされている.それに比べて,精神発達遅滞系の療育では臨床心理士が不足している.多職種がチームアプローチすることが精神発達遅滞系の療育では歴史が浅いからであろうか.また臨床心理士の医療職としての地位も未確立のためであろうか.
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