Japanese
English
症例報告 悪性腫瘍とリハビリテーション
学童期にある大腿遠位部原発の骨肉腫患者のリハビリテーション
Rehabilitation before and after Salvage Surgery for Children with Osteosarcoma of the Distal Part of Femur.
河村 廣幸
1
,
時政 昭次
1
,
林 義孝
1
,
内田 淳正
2
Hiroyuki Kawamura
1
,
Akitsugu Tokimasa
1
,
Yoshitaka Hayashi
1
,
Atsumasa Uchida
2
1大阪大学医学部附属病院理学療法部
2大阪大学医学部整形外科
1Department of Physical Therapy, Osaka University Hospital
2Department of Orthopedic Surgery, Osaka University Medical School
キーワード:
患肢温存手術
,
理学療法
,
作業療法
Keyword:
患肢温存手術
,
理学療法
,
作業療法
pp.213-216
発行日 1993年3月10日
Published Date 1993/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107314
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はじめに
骨肉腫をはじめとする四肢の悪性骨腫瘍は若年者に多い.若年者(学童期)で特に患肢温存手術が施行された患者では,運動に対する意欲や活動性が高い.成長期にあるため残存筋の増強の可能性や運動学習の能力も高い.したがって最終目標は歩ければよいという消極的なものではなく,比較的高い目標となる.
また,この時期の患者は同年齢の者と積極的に関わり,精神発達の過程で重要な時期であるが,病院という閉鎖された特殊な環境下に長期間入院せざるをえないため,機能訓練のみでなく精神面のアプローチも重要となる.
われわれは,悪性骨軟部腫瘍に対し患肢温存手術を施行する学童期の患者に,術前術後を通して患者の身体的・心理的活動能力を最大限に拡大するための理学療法・作業療法を行っている.今回は長期フォローアップのできている患者から,われわれの行っている理学療法と作業療法の成果について紹介する.
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