Japanese
English
研究と報告
悪性腫瘍による広範切除術後腫瘍用人工膝関節置換患者の歩行解析
Gait Analysis and Its Significance in the Patients of Wide Resection and Total Knee Replacement due to malignant Tumor.
河村 廣幸
1
,
内田 淳正
2
,
米田 稔彦
1
,
倉都 滋之
2
,
林 義孝
1
,
廣島 和夫
2
Hiroyuki Kawamura
1
,
Atsumasa Uchida
2
,
Toshihiko Yoneda
1
,
Sigeyuki Kuratsu
2
,
Yoshitaka Hayasi
1
,
Kazuo Hiroshima
2
1大阪大学医学部附属病院理学療法部
2大阪大学医学部整形外科
1Department of Physical Therapy, Osaka University Hospital
2Department of Orthopedic Surgery, Osaka University Medical School
キーワード:
悪性骨腫瘍
,
患肢温存手術
,
理学療法
Keyword:
悪性骨腫瘍
,
患肢温存手術
,
理学療法
pp.799-804
発行日 1990年10月10日
Published Date 1990/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106361
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はじめに
近年,広く行われるようになった悪性骨腫瘍に対する患肢温存手術は多くの利点を持っているが,解決しなければならない問題も多い.特に,骨とともに力源である筋肉の広範な切除を伴うため,患肢の運動制御が困難となることが多い.そのため,罹患関節が下肢の場合,歩行に支障をきたすことがあり,問題も少なくない.また,術後の評価はEnnekingのものに代表されるように患肢関節機能評価が主となっており,本来下肢が持つ役割である支持・移動能力などに関して正確かつ詳細に評価したものは少ない.さらに,移動能力の改善のため行われる理学療法に直結し,訓練の一助となるような評価もほとんど見られない1,2).
そこで,本研究は広範切除術後に腫瘍用人工膝関節置換術を施行した患者に対し歩行解析を行い,患肢の機能評価と残存機能を最大限に利用するための機能再建・理学療法プログラムについて検討し,その有用性を明確にすることを目的としている.
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