Japanese
English
臨床経験
骨肉腫に対する術中照射を利用した患肢温存手術の工夫
Improvements of Limb Salvage Procedure Using Intraoperative Radiotherapy for Osteosarcoma
平野 徹
1
,
岩崎 勝郎
1
,
神代 敏之
1
,
林 靖之
2
Toru Hirano
1
1長崎大学医学部整形外科
2長崎大学医学部放射線科
1Department of Orthopaedic Surgery, Nagasaki University School of Medicine
キーワード:
骨肉腫
,
osteosarcoma
,
術中照射
,
intraoperative radiotherapy
,
患肢温存手術
,
limb salvage procedure
Keyword:
骨肉腫
,
osteosarcoma
,
術中照射
,
intraoperative radiotherapy
,
患肢温存手術
,
limb salvage procedure
pp.1177-1182
発行日 1992年10月25日
Published Date 1992/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900965
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抄録:大腿骨遠位部および脛骨近位部の骨肉腫6例に対して,術中照射を利用した患肢温存手術を行い,その術後成績を臨床的に検討した.手術は次のような手順で行った.①病巣を周囲軟部組織からcurativeないしwide marginで切離する。②骨幹部で骨切りを行い,病巣を持ち上げ照射野を設定後,60~85Gyの術中照射を施行する.③その後,照射野内の軟部組織や脆い腫瘍組織は,関節包と靱帯以外,可及的に切除する.④骨切り部を内固定し,骨掻爬部には骨移植を追加する.術後観察期間は平均1年4ヵ月で,術後合併症として創部の表層感染が1例に,創癒合遅延が2例に起きたがいずれも治癒した.局所再発は認めていない.温存患肢機能は優,良,可が1例,3例,2例であった.脛骨近位部例は優と良であり,本手術法はこの部の骨肉腫に対して特に良い適応と考えた.
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