Japanese
English
特集 車椅子をめぐる諸問題
スポーツ用車椅子
Sport Wheelchair.
米満 弘之
1
,
東 利雄
1
,
山本 行文
1
Hiroyuki Yonemitsu
1
,
Toshio Higashi
1
,
Yukifumi Yamamoto
1
1熊本機能病院
1Kumamoto Kinoh Hospital
キーワード:
身体障害者スポーツ
,
車椅子競技
Keyword:
身体障害者スポーツ
,
車椅子競技
pp.113-120
発行日 1993年2月10日
Published Date 1993/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107289
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はじめに
1944年,イギリスのロンドン郊外にあるStoke Mandeville病院において,故Guttmann鄕が四肢・対麻痺者の治療の一環としてスポーツを導入した.その後,多くの身体障害者が各人の残存機能の維持・向上を目的とし,またスポーツそのものを楽しむためにそのレベルに応じた競技に参加している.その結果,各地域で各種の身体障害者スポーツが盛んに行われるようになり,特に近年では,レクリエーション的な色彩から競技性を重視した競技会や大会が開催されるようになった.
身体障害者スポーツの中でも車椅子の競技は,特殊な競技性をもっているといえよう.1992年9月にバルセロナで行われた第9回パラリンピックでは.世界83か国4,200名のトップアスリートが集い4年間のトレーニングの成果を競い合った.第8回ソウルパラリンピック以来,さらに競技能力が向上したのと同時に,さまざまなスポーツ用車椅子の性能もさらに向上していたようである.今回,陸上競技種目に2人の選手が国内で研究・開発した競技用車椅子で参加した.その性能は世界のレベルまで達していたと思われる.
車椅子スポーツにおいて,スポーツ用車椅子の性能は非常に大きく成績を左右する因子の1つと考えられる.今回,身体障害者スポーツの中で用いられているスポーツ用車椅子について述べる.
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