Japanese
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増大特集 知っておきたいリハビリテーション・テクニック
機能障害へのアプローチ
神経生理学的アプローチ―脳卒中患者に対する神経発達学的治療法;ボバースアプローチ
Therapeutic Techniques for Stroke Patients: Based on Neuro-Developmental Treatment (Bobath Approach).
梶浦 一郎
1
,
紀伊 克昌
1
Ichiro Kaziura
1
,
Katsumasa Kii
1
1ボバース記念病院
1Bobath Hospital
キーワード:
神経発達学的治療法
,
異常反射パターンの抑制
,
正常反射パターンの促通
,
転換の法則
Keyword:
神経発達学的治療法
,
異常反射パターンの抑制
,
正常反射パターンの促通
,
転換の法則
pp.968-972
発行日 1992年9月10日
Published Date 1992/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107191
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はじめに
ボバース法は,理学療法士であるMrs. Bobathが脳卒中患者陳旧例の痙性筋に対処しているうちに考え出された臨床的工夫を出発点としている1).次第に,上位中枢神経系損傷による過緊張筋を有する症例に抑制テクニックの適応を広げて,提唱した技術の再現性とその理論的根拠の確認を繰り返しながら,神経―発達学的治療法へと発展してきた2).中枢神経損傷患者の示す運動障害は軽度から重度まできわめて大きな差があり,しかも,その他の付随する障害も多く,千差万別といえる.それに対し,すべての患者に応じた援助をしようとするので,ボバースアプローチは未だに定まった様式に完成されていない.むしろ画一性を避け患者の個性を重規し,各症例毎の障害の本質をいかに深く解明するかという分析作業に独自性と特徴がうかがえる.分析作業に伴って開発され改良されてきた技術の種類は夥しく,すべてを網羅して述べることはできない.
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