Japanese
English
総説
リハビリテーションにおける意思決定法の考察―膝関節固定術を施行した慢性関節リウマチの症例を通して
Clinical Decision Analysis in Rehabilitation Medicine.
道免 和久
1,2
,
木村 彰男
1
,
千野 直一
1
,
野田 幸男
1
Kazuhisa Domen
1,2
,
Akio Kimura
1
,
Naoichi Chino
1
,
Yukio Noda
1
1慶応義塾大学医学部リハビリテーション科
2国立療養所東埼玉病院リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, Keio University School of Medicine
キーワード:
Decision Making
,
慢性関節リウマチ
,
関節固定術
Keyword:
Decision Making
,
慢性関節リウマチ
,
関節固定術
pp.899-903
発行日 1991年9月10日
Published Date 1991/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106902
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
まえがき
高度化,複雑化する現代医療において,治療方針の決定(Decision Making:意思決定)はますます困難なものとなってきている.特に慢性疾患を扱うリハビリテーション医学では,一つの治療方針の決定が長期にわたり,患者や家族の人生に影響を与えることが多い.したがって,Decision Makerとしてのリハビリテーション医の役割は極めて重要であるといえる.しかし,治療技術の進歩と患者の価値観の多様化に伴い,臨床データをいかにして統合し判断の材料にするか,どの因子を考慮に入れて治療方針を決定すべきかは,治療する医師によって必ずしも一致していないのが現状である.このような意思決定に関する問題に対し,解決の糸口を与える新しい研究分野として医学判断分析学(Clinical Decision Analysis)1),が近年脚光を浴びつつある.本論文では医学判断分析学の概要を紹介し,化膿性膝関節炎を伴った慢性関節リウマチの1症例を通して,リハビリテーション医学における意思決定法について考察する.
Copyright © 1991, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.