Japanese
English
増大特集 老年者とリハビリテーション
Ⅲ.リハビリテーション医学
脳血管障害
Stroke Rehabilitation in the Elderly.
千田 富義
1
,
中村 隆一
1
Tomiyoshi Chida
1
,
Ryuichi Nakamura
1
1東北大学医学部リハビリテーション医学研究施設
1Institute of Rehabilitation Medicine, Tohoku University School of Medicine
キーワード:
老人
,
脳血管障害
Keyword:
老人
,
脳血管障害
pp.349-353
発行日 1991年4月10日
Published Date 1991/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106781
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はじめに
脳卒中は各年代で発症するが,高齢者に多発する.老年期疾患の代表的なものである.近年人口の高齢化とともに,高齢者の脳卒中への対処が問題となっている1).高齢者の脳卒中は長期ケアが必要となることが多い2).疾病の治療とともに,リハビリテーションが適切になされなければならない.
一般に高齢者は若年者に比べて,筋・骨格機能,運動能力が低下したり3),循環機能障害が増加する4,5).筋・骨格機能では骨萎縮,筋力低下が進行し,循環機能では高血圧の重度化,虚血性心疾患の増大が見られる.さらに高齢者では脳卒中の疾病像が変化していることも指摘されている6).高齢に伴う心身機能の変化,脳卒中の疾病像の変化により,脳卒中による心身機能障害像は高齢者と若年者では異なっていることが推測される.
ここでは高齢脳卒中患者の心身機能障害像を我々の施設の経験も含めて検討し,リハビリテーション治療の際の留意点を述べる.
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