特集 子供のリハビリテーション
Ⅴ.子供のリハビリテーション・メモ
片手笛
小越 信子
1
1神奈川県立こども医療センター作業療法室
pp.854-855
発行日 1987年9月10日
Published Date 1987/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106630
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一般校における障害児への理解が深まり,一般校に在籍する肢体不自由児の増加がみられるが,教科の中で体育,音楽,図工,家庭科などの学習に問題が生ずることが多い.音楽では小学校低学年から中学まで,長い期間使われるたて笛(リコーダー)の演奏で,上肢障害児は部分的参加または見学となり,情操豊かにすべき音楽がかえって心理的負担になっている場合も少なくない.
このような問題を少しでも解決するために東京都補装具研究所において,4~5本の指で演奏できる片手笛と,ホールの位置換えやキーの設置を加えた改良笛の開発研究がすすめられ,普及のルートもできている.教育委員会で購入し,上肢障害児に貸与している市町村も増加し,級友と同時に参加できるようになってきた.
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