書評
大川嗣雄(横浜市立大学リハビリテーション科科長)・他 著―車いす
津山 直一
1
1国立身体障害者リハビリテーションセンター
pp.505
発行日 1987年7月10日
Published Date 1987/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106546
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車いすは義肢,装具,自助具などと並んで福祉関連機器として重要性を増し,近年非常に普及しつつある.片麻痺,対麻痺,脳性麻痺,両大腿切断,関節リウマチ,筋ジストロフィ等々車いすを身体移動機能の代用,補助に用いる症例は非常に多く,研究開発も日に進んでいる.
筆者が30余年前ストークマンデヴィルの脊損センターに学んだ時には胸髄損傷の対麻痺であっても広背筋の強化,両長下肢装具と両松葉杖による歩行が可能であり,その訓練を励行することを教えられたが,結局これは治療体操の一部として残る程度であり,実用的には車いす生活がはるかに有用であることが認識されるに至った.エネルギー消費が大きすぎ,日常生活のスピードに適さないからである.
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