Japanese
English
研究と報告
進行性筋ジストロフィー症患者の車椅子上における坐位の問題点
Seating Problems in Wheelchair-Bound Progressive Muscular Dystrophy Patients.
峯尾 喜好
1,2
,
里宇 明元
1
,
石原 傳幸
3
,
儀武 三郎
3
,
青柳 昭雄
3
,
千野 直一
4
Kiyoshi Mineo
1,2
,
Meigen Liu
1
,
Tadayuki Ishihara
3
,
Saburou Yoshitake
3
,
Teruo Aoyagi
3
,
Naoichi Chino
4
1国立療養所東埼玉病院理学診療科
2慶大月が瀬リハビリテーションセンター
3国立療養所東埼玉病院内科
4慶應義塾大学医学部リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, Higashisaitama National Hospital.
2Keio University Tukigase Rehabilitation Center
3Department of Internal Medicine, Higashisaitama National Hospital.
4Department of Rehabilitation Medicine, Keio University School of Medicine.
キーワード:
進行性筋ジストロフィー症
,
坐位
,
脊柱変形
Keyword:
進行性筋ジストロフィー症
,
坐位
,
脊柱変形
pp.441-446
発行日 1987年6月10日
Published Date 1987/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106529
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はじめに
進行性筋ジストロフィー症患者(PMD:progressive muscular dystrophy)は,筋力低下や関節拘縮が進行し歩行が困難となるため,早晩,車椅子上の生活を余儀なくされる1~3).PMD患者の坐位について考える場合,①脊柱変形の予防,②車椅子との適合性,③ADLの維持,④介助の容易化,という四つの観点が重要と思われ,各々の問題点を具体的に明らかにしつつ統合的なアプローチを行うことが必要である.しかしながら,PMDの坐位の問題についての系統的な報告は少なく,各種の坐位保持のアプローチの効果は必ずしも十分とはいえない.我々は,既に報告したように種々の坐位の問題を有する症例に対し,seating clinicにおいて問題点の検討および,一貫したアプローチを行ってきた4).今回はPMD患者の車椅子上における坐位の問題点を調査分析し,若干の知見を得たので報告する.
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