一頁講座 障害者のレクリエーション・5
障害者のレクリエーションとリハビリテーション
垣内 芳子
1
1日本社会事業大学
pp.401
発行日 1987年5月10日
Published Date 1987/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106520
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表題にある「リハビリテーション」の問題は一応置くこととし,まず「レクリエーション」のことから考えることとする.
「レクリエーション」と言うと,未だ多くの人々は,歌,ゲーム,ダンスのことと思っているし,少し広げて考えている人でも,“みんな(集団)で遊ぶこと,楽しむこと”と思っているであろう.つまり何か(楽しいこと)をする(行為)ということである.しかし私は必ずしもそうは思っていない.行為そのものより,むしろ個々人の心理的問題が重要なのであって,楽しげなことをしたとしても,その個人が真に楽しくなければ,レクリエーションにはならない.また,いわゆる遊び的な行為でなくても,衣,食,住の日常の生活の中に快適性があれば,これもレクリエーションなのである.それ故私は『レクリエーションとは,生活を楽しみ明るくし,快くすること』と定義づけているのである.つまり一言で言えば『レクリエーションとは“生活の快”』ということである.このことは,障害者(特に重度の)のレクリエーションを云々する場合,極めて大切なことだと思う.
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