一頁講座 障害者のレクリエーション・3
日本におけるレクリエーション・スポーツの現状
橋谷 俊胤
1
1神奈川県総合リハビリテーションセンター体育科
pp.225
発行日 1987年3月10日
Published Date 1987/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106484
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レクリエーションの本質は「楽しさ」であり,「楽しむ」ということは障害がある,なしを問わず,誰でも持っている基本的な欲求である.この「楽しむ」ことを心待ちにしたり,そのことに取り組もうとする兆しがでてくると,疾病・障害からきている大なり小なりの不満・不快・不信などから孤独感が引き起こされ,絶望的発想より行動することに消極的になってしまった考えを変化させる1つの契機である.レクリエーション・スポーツを通して,身体的行動に興味を持つようになると,自ら行動することに努力するようになっていく,そのことが高まるにつれて,身体的能力を最大限度まで回復させようとする姿勢になり,身体の機能的な予備能力を呼び起こし,回復不能状態を代償する働きが,身体的効果となって体験的にわかるようになり訓練に対する熱意が一層ましてくるのである.
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