ひと
平成元年度飯田賞を受賞された国立身体障害者リハビリテーションセンター研究所長,更生訓練所長 初山泰弘氏
山内 裕雄
1
1順天堂大学医学部整形外科
pp.497
発行日 1990年7月10日
Published Date 1990/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106297
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初山泰弘君は昭和31年に九州大学を卒業し,インターンの後,昭和32年東京大学医学部整形外科の三木威勇治教授のもとに入局した仲間の一人である,私はその後間もなく米国に留学し,帰国後は手の外科を専攻したが,彼は津山直一助教授の率いる神経グループに所属して,筋電図や末梢神経再生の仕事に没頭していた.今でもそうであるが,いささか小肥りの体から大汗をかいて,仕事一途であった.東京オリンピックの重量挙げでゴールドメダリストとなったザボチンスキーによく似ていた.
その後津山教授の命を受けて国立身体障害センターに移り,リハビリテーションの道を歩き始めた.そして義肢装具の研究開発やパラリンピックなど,メスを捨てての仕事に専念した.センターが所沢の地に壮大な国立身体障害者リハビリテーションセンターとして一大飛躍を遂げるに際し,その立案に参画し,昭和54年より同センター病院診療部長,さらに研究所長,現在は更生訓練所長兼研究所長という重職を担って,身体障害者のリハビリテーションに全力投球をしている.長年続いている医師のための義肢装具研修会の世話役でもあり,来年は日本義肢装具学会の会長として学術集会を主催されると聞く.今回の飯田賞受賞はまことに当を得たものといえよう.
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