学会報告
第58回関東リハビリテーション医学懇話会―1989年7月1日,於:東海大学校友会館
村上 恵一
1
1東海大学医学部リハビリテーション学教室
pp.481-483
発行日 1990年6月10日
Published Date 1990/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106292
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1.坐位における体幹筋力測定法の検討
東海大学リハビリテーション学 田代 桂一 本田 哲三 豊倉 穣
石田 暉 村山 恵一
東海大学整形外科 千葉 昌宏
国立療養所箱根病院
田中 博 野口 隆敏
ダイナミックな体幹機能評価法の一つとして,Cybex 340を用い簡便な椅子座り坐位による体幹筋力測定法を開発し,信頼性,妥当性について検討した.さらに非腰痛者33名に対し筋力測定を行った.信頼性の検討では,5名の同一施行内における最大トルク値(以下PT),PT角度はいずれも0.9以上とよく一致していた.2回の検査(平均16.2日後)での再現性の検討では,角速度60度/秒の方が120度/秒より高く,PT角度,屈伸筋PT比,ROMの変動率(第2回値/第1回値×100)はいずれも18%以下であった.動作時の表面筋電図により,屈曲伸展に同期し,それぞれ外腹斜筋,大腿直筋,および腰部脊柱起立筋,大殿筋の収縮が認められた.非腰痛者33名の測定では,PTは50歳以上の高齢者で低下傾向を示し,屈伸筋PT比は男性0.46,女性0.37(60度/秒)であった.今後,疾患群へも応用していく予定である.
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