書評
島津晃・浅田莞爾 編―バイオメカニクスよりみた整形外科
井上 和宏
1
1産業医科大学リハビリテーション医学
pp.756
発行日 1989年10月10日
Published Date 1989/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106137
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近年,科学技術の目覚しい発達に伴い,ME(medical engineering,医用工学)の分野の研究ならびに医療への応用は著しい進歩を遂げてきた.中でも,バイオメカニクス(biomechanics,生体力学)の分野は,人体の骨格・筋・神経を含んだ運動器官およびその機能を扱う整形外科領域と非常に密接に関わっており,本書の中でも述べられているように,今やバイオメカニクスの助けなしに多くの整形外科的疾病を理解し,治療することは不可能な状態にあるといっても過言ではない.しかし,これまで我が国では,整形外科領域におけるバイオメカニクスについて系統的かつわかりやすく書かれた成書は極めて少なかった.
このたび刊行された「バイオメカニクスよりみた整形外科」は,大阪市立大学整形外科学教室の開講40周年を記念して,同門の方々が,平易なバイオメカニクスの知識に基づいた整形外科学の入門書を意図して,分担執筆されたものである.
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