グラフ 現代の最先端を行く検査装置
島津の血球計数器Coulter計数器
山口 潜
1
1東大病院中央診療部臨床血液検査室
pp.9-10
発行日 1960年1月15日
Published Date 1960/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542905653
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現在一般に行われている血球計算は19世紀以来の方法で,いくらかの改良は試みられたにせよ計算板上の稀釈血液の1個1個を顕微鏡下で数え上げるという煩雑な旧態依然たる方法がとられている。このようないわゆる標準法は面倒で技術的熟練を要するばかりでなく,案外に大きな誤差を蔵しているので,最近では赤血球算定をルーチンの検査項目から除外してヘモグロビンおよびヘマトクリツト測定で代用する傾向がかなり強くなつてきているようである。しかし,高色性貧血・大赤血球貧血などの診断や,色素指数・平均赤血球容積の算定などには是非とも赤血球数算定が必要であり,また白血球数算定もこれに代るべき適当な検査項目が見出されていない。
臨床上もつとも要求の多い検査項目の一つである血球計算を正確・迅速・容易に自動的に行うことが出来れば検査室の負担は相当に減ることであろうし,また早くそうなつて欲しいものである。
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