Japanese
English
特集 新しい関連職種の制度化
臨床工学技士
Clinical Engineer.
辻岡 克彦
1
,
梶谷 文彦
1
Katsuhiko Tsujioka
1
,
Fumihiko Kajiya
1
1川崎医科大学医用工学
1Department of Medical Engineering, Kawasaki Medical School
キーワード:
クリニカル・エンジニアリング(CE)
,
生命維持管理装置
,
病院CE部門
Keyword:
クリニカル・エンジニアリング(CE)
,
生命維持管理装置
,
病院CE部門
pp.751-756
発行日 1989年10月10日
Published Date 1989/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106136
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はじめに
医療の現場にME(Medical Engineering)機器が広く用いられるようになってからあまり年月は経過していないが,その発展は文字どおり加速度的である.現代の高度医療の一翼をME機器が支えていると言っても過言ではない.その結果,医療の現場で,多岐にわたるME機器を保守管理する工学的知識を持った技術者のニーズが高まってきた.ことに「人工透析療法」「人工心肺技術」「人工呼吸器療法」などに携わる技術者は,これらの機器の保守管理のみならず,操作にもタッチしうる医療職としての国家資格化が望まれてきた.
日本ME学会では,20年以上前より,教育委員会を中心に,病院における「ME技師」の必要性が議論され,昭和55年には学会内にクリニカル・エンジニアリング(CE)基本問題研究委員会が発足した.CE委員会は,日本のCE制度について検討して具体的提案を行うとともに,昭和56年度より日本医科器械学会,更に昭和58年度からは透析療法専門委員会(日本腎臓学会,日本泌尿器学会,日本人工臓器学会,日本移植学会,人工透析研究会で構成)とも歩調を合わせて“CE合同委員会”を作り,活動を続けてきた.こうした関係学会および厚生省関係者の熱意と努力が実り,昭和62年5月「臨床工学技士法」が国会にて成立し,6月2日に公布,政令により昭和63年4月1日より施行され,新医療職「臨床工学技士」が国家資格として誕生した.
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