特集 リハビリテーション医療の問題点
医学教育の方向を変えるリハビリテーション
岩倉 博光
1
1帝京大学医学部リハビリテーション科
pp.600
発行日 1988年8月10日
Published Date 1988/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105876
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1.医学教育への参加:リハビリテーションの概念には常に不完全さが伴っている.リハビリテーションの定義づけは,多方面にわたって,さまざまの人によってなされてきた.各人が多少異なった観点から意見をのべ,新しい識見を示しているが,どの定義も他人のそれを不十分であると考えている.
医学教育の中で,リハビリテーションは,しばしば「医療の第3相」として教えられている.このことは,リハビリテーションが,急性期や回復期の医療とは切り離されたものであることを示している.そのため,リハビリテーションの分野は孤立しがちであり,すべての治療が行われた後で行うものと受けとられている事実は残念である.リハビリテーションが発病初期の医療計画に組み込まれているところはどれくらいあるだろうか.
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