巻頭言
対症療法
大井 淑雄
1
1自治医科大学整形外科
pp.733
発行日 1986年10月10日
Published Date 1986/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105673
- 有料閲覧
- 文献概要
あと20年してまだ元気でいられたらもう少しまとまった書き方をするつもりである.まだこのような文を書くことに馴れていない.
だから昨今の雑感を一つということで対症療法という言葉をとりあげてみた.この言葉は若い時分の医師としての時分には何ともいえない厭な響きがあった.原因をとり除くとか物事を根本から究明して治療しなければ何の科学性もないではないか,また患者にとってもほんの一時しのぎの治療でしかないではないかなどと悩んだりした.
Copyright © 1986, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.