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研究と報告
骨悪性腫瘍患者の患肢温存手術後のリハビリテーションにおける問題点―広範囲切除後Prosthesis置換例
Rehabilitation for Patients with Malignant Bone Tumor Treated by Tumor Prosthesis.
野村 忠雄
1
,
富田 勝郎
2
Tadao Nomura
1
,
Katsuro Tomita
2
1金沢大学附属病院理学療法部
2金沢大学医学部整形外科
1Division of Rehabilitation Medicine, Kanazawa University Hospital.
2Department of Orthopedic Surgery, Kanazawa University.
キーワード:
骨悪性腫瘍
,
患肢温存
,
機能的評価
Keyword:
骨悪性腫瘍
,
患肢温存
,
機能的評価
pp.605-612
発行日 1986年8月10日
Published Date 1986/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105646
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はじめに
骨悪性腫瘍患者に対し,近年四肢切断に代わり,機能的患肢温存手術が行われる症例が増えつつある.それに対するリハビリテーション(以下リハと略す)は従来の義肢装着訓練や変形症などに対する関節全置換術後の訓練法とは,全く趣を異にしている.すなわち患者の年齢,組織診断名,腫瘍の部位,広がり,選択した手術方法,特に手術による骨および軟部組織の欠損の程度,また,転移の有無,そして,術後化学療法の有無などの症例毎の詳細な情報のもとにリハプログラムを作製し,訓練にあたる必要がある.現在,当病院整形外科での患肢温存手術として,広範囲切除後にprosthesisを用いた置換術1)とliving bone graftを用いる方法2,3)の二つが行われている.
今回,われわれはprosthesisを用いた患肢温存手術を受けた症例に対して追跡調査をし,主としてリハ上の問題点について検討したので報告する.
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