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シンポジウム 骨肉腫の患肢温存療法
骨肉腫の患肢温存療法と全身化学療法
Significance of Pre and Post Surgical Chemotherapy for Osteosarcoma
山脇 慎也
1
,
井須 和男
1
,
姥山 勇二
1
,
後藤 守
1
,
薄井 正道
2
,
佐々木 鉄人
2
,
八木 知徳
3
Shinya Yamawaki
1
1国立札幌病院整形外科
2札幌医大整形外科
3美唄労災病院整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, National Sapporo Hospital
キーワード:
骨肉腫
,
osteosarcoma
,
全身化学療法
,
systemic chemotherapy
,
患肢温存
,
limb salvage
Keyword:
骨肉腫
,
osteosarcoma
,
全身化学療法
,
systemic chemotherapy
,
患肢温存
,
limb salvage
pp.1199-1205
発行日 1987年10月25日
Published Date 1987/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907713
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抄録:一般に骨肉腫は原発巣からのcell releaseが早期より起こり局所症状の現われる初診時には既に肺転移がmicro metastasisとして存在すると考えられる.歴史的には骨肉腫の5年累積生存率は15%以下で2年以内に80%が肺転移で死亡した.アドリアマイシン(ADM),メソトレキセート大量療法(HDMTX)およびシスプラチン(CDDP)の導入は骨肉腫の予後を改善して症例によって患肢温存も可能となった.骨肉腫の全身化学療法の意義は原発巣の手術的除去とともに流血中の腫瘍細胞や肺の微小転移巣を撲滅しtotal cell killを達成する事である.当科の骨肉腫患肢温存例は13例(25%)でこれらの無病率は80%,生存率は90%である.患肢温存療法としては膝関節固定,人工関節,人工骨頭,同種骨移植などが行われた.今回はこれ等の症例を中心に検討して骨肉腫患肢温存治療における術前,術後における全身化学療法の意義を追求した.
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