Japanese
English
特集 神経筋疾患
筋萎縮性側索硬化症(ALS)のリハビリテーション
Rehabilitation Approach for Patients with Amyotrophic Lateral Sclerosis.
篠塚 直子
1
,
安藤 一也
2
Naoko Shinozuka
1
,
Kazuya Ando
2
1国立武蔵療養所第二理学診療科
2国立武蔵療養所神経センター
1Department of Physical Medicine, National Musashi Hospital.
2National Center for Nervous, Mental and Muscular Disorders.
キーワード:
筋萎縮性側索硬化症
,
リハビリテーション
,
コミュニケーション
,
ケア
Keyword:
筋萎縮性側索硬化症
,
リハビリテーション
,
コミュニケーション
,
ケア
pp.577-582
発行日 1986年8月10日
Published Date 1986/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105642
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はじめに
筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic Lateral Sclerosis以下ALS)は,上位および下位運動ニューロンの系統的変性をきたす原因不明の疾患で他の変性疾患に比べて進行が早く,薬物療法はすべて無効で致命的な神経難病である.
本疾患のリハビリテーションの目的は,廃用による二次的合併症を防ぎつつ,個々の患者にとって,命のある限りできるだけ有意義な日常生活を送れるよう援助することにある.ALSには幾つかの異なる病型があり,また従来3年程度といわれる発症後の生存期間についても最近ではかなりの長期生存例のあることも報告され,リハビリテーションの場面でとらえられる障害像もかなり多様なものである1~5).
ALSの療養,リハビリテーション一般について論じた文献は幾つかみられるが6~12),病型,病期の異なる個個の症例に応用できるリハビリテーションの基準を示したものは少ない13~16).ここではALSの病期を三期に分類し17),その中での各病型に対するリハビリテーション・アプローチ,さらに個々の障害に対するリハビリテーションについて整理してみた.
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