巻頭言
チームワークとリハビリテーション
伊藤 利之
1
1横浜市民生局リハセンター
pp.401
発行日 1986年6月10日
Published Date 1986/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105604
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リハビリテーションセンター建設準備のため,丁度3年前に市役所勤務に代った.自分の齢ではやや勇気のいることではあったが,リハセンターを建設したい一心でこの道を選ぶことにした.堅固な縦割組織の中で,局際的な立場から「横割り」の関係を築くことは難しく,総合的なリハセンターの建設にはそれなりの苦労もある.それでも,行政組織の運営を垣間見ながら,“なるほど”と感心することが多く,貴重な経験をさせてもらっている.
リハセンターの建設には150億円近い予算を必要としており,一般市民の立場から見れば,そう簡単に建設されても迷惑な話である.それだけに行政側も慎重で,私にとっては苛立たしいことも少なくない.その上,この苦労の結晶は国や市の政策や議会の思惑により,変容を迫られる可能性があるのだからたまったものではない.しかし,我々専門職と事務職の統一したチームワークの力が,着実な成果を生み出すことを実感し,満足もしている.
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