東西南北
チームワーク
広瀬 正和
1
,
富田 勉
2
,
コロムビア トップ
3
,
細野 英延
4
1時事通信社
2学習院大学漕艇部
3漫才協団会
4日本テレビ演出第一部
pp.9
発行日 1969年4月1日
Published Date 1969/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661914425
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非公開の捜査会議の机下にこっそりもぐり込んで大特ダネ──テレビ番組みなどでよく見かけるカッコいい記者の姿である。しかし,今はもう,こういうスタンドプレー的な取材活動が勝敗を分ける時代ではない。取材に当たって,鋭いカンと機敏な行動力が必要なことはいうまでもないが,社会が複雑になってくると,それにもまして周到な準備とガッチリしたチームワークがものをいう。野球でもサッカーでも,チームワークのかなめは監督だが,新聞社の場合はいわゆるデスクがかなめになる。デスクがあらゆる情報を集め,分析し,それに従って出先の記者に的確な指示を与える。これが縦の関係なら,出先の記者同士も緊密に横の連絡をとっていく。そこに抜けがけの功名をねらうものが一人でもいれば,決してうまくいくものではない。組織がその力を最大限に発揮するには,人間関係が第一であり,結局各人の人間性の問題ということになろうか。
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