巻頭言
過ぎたるは及ばざるが如し
戸嶋 裕徳
1
1久留米大学医学部
pp.847
発行日 1984年11月10日
Published Date 1984/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105274
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先日の読売新聞紙上に,ジョギングブーム“仕掛け人”米作家,ジョギング中に急死という見出しで,ジェームス・フィックス氏(52歳)が7月20日夕方,ジョギング中に心臓発作を起こして死亡したことが報じられた.同氏は健康の保持には走ることが一番とジョギングをすすめる本を何冊も書いて有名になった人であり,週平均130km,15年間走ったとも紹介された.
ジョギングと言えば,最近,皇居周辺では常時みかける情景となり,健康マラソンと称する行事には数千人が押しかけるようなブームとなっていることは御承知の通りである.これは健康の保持を目的の一つとしていることは言うまでもないが,そのジョギング中に死ぬ人が数多く報じられているのは皮肉なことである.
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